Professional Google Workspace Administrator 認定資格を更新したら管理者としてちょっと成長できた気がした

PWA

MBSとグループ会社のGoogle Workspaceの管理者をしている倉田です。管理者を名乗るならということで、Google Cloud認定資格のひとつ Professional Google Workspace Administratorの資格を所持しています。先日、この資格が有効期限を迎えるということで資格更新の試験を受けてきました。2年ぶりの受験のために勉強をしたらGoogle Workspace管理者としてちょっと成長できた気がしたのでそのご報告をしたいと思います。この記事はGoogle Workspaceユーザー企業の管理者目線で書かれています。

Professional Google Workspace Administrator とは

11あるGoogle Cloudの公式認定資格のうちの一つで、Google Workspace管理者として様々なアプリケーションや構成を理解し、適切なポリシーやセキュリティを施し業務効率化に寄与する能力を求められるものとなっています。公式サイトではこのように案内されています。

Professional Google Workspace 管理者は、ユーザー、コンテンツ、統合について統括的に考慮しながらビジネス目標を具体的な Google Workspace 構成、ポリシー、セキュリティ対策に変換します。 Google Workspace 管理者は、組織のインフラストラクチャに関する知識を活かして、安全かつ効率的な方法で、共同作業、データ通信、データへのアクセスができるように支援します。 エンジニアリングとソリューションの視点を持って業務に取り組む Google Workspace 管理者は、ツール、プログラミング言語、API を使用して、ワークフローの自動化、 エンドユーザーの教育、業務効率を向上させながら、Google Workspace とツールセットをサポートします。

他のGoogle Cloud認定資格も持っていますが、この試験は他の資格試験とは一線を画す難しさがあると思います。Google Cloud認定資格対策について多く記事を出されているSIerのブログでも難易度は「比較的高い」とされています。この難しさは、他の資格と違い知識よりもGoogle Workspace管理者としての経験を問われる問題が多いところにあります。この機能は管理コンソールのどのメニューの中で設定できるか、といったような管理業務をしていないと知り得ないようなものも出題されます。クライアントへのアピールのため、会社のため、全冠(全ての認定資格の取得)のためという理由で普段Google Workspace管理者を業務とされていない方が挑むには非常に困難、逆に言うとGoogle Workspace管理者をされている方にとっては比較的取り組みやすい資格であるとも言えます。

受験対策をしてはいけない

もしあなたがGoogle Workspace管理者なら、試験に合格するための対策はするべきでないと言いたい。数多ある試験対策講座を否定するものではありません。もし解けない問題に遭遇したときは解答を暗記するのではなく、管理コンソールで実際に確認したり、公式マニュアルを読み返してみましょう。試験に合格するためではなく、管理者としてのスキルアップのための過程だと考えましょう。そうやって都度管理コンソールを開けるのはGoogle Workspace管理者の特権です。(管理業務をされていない方の中には受験対策のために個人でGoogle Workspaceを契約されたりする方もいるらしいですよ。)

とは言え、我々のようないわゆる「ユーザー企業」の管理者にとっては少々辛い問題がでてくるのも事実です。例えばGoogle Workspaceの導入に関する問題。導入時に行う設定には導入してしまえば通常触らない(触ってはいけない)ものが多くあります。問題を読みながら「あー、そんなこともあったなー」と思い出に耽りながらも適切な選択肢を選べなかったりするのです。導入サポートを手がけるいわゆる「パートナー企業」の方向けの資格なのかもしれませんね。

ちょっと成長できた気がする

先ほど述べたように、苦手意識のあった導入に関する問題ですが、2度目の受験となった今回ちょっとした気づきもありました。初めての受験時はあまりピンときていなかった導入時の他システムからのデータ移行ですが、この2年(Google Cloudのプロ資格は2年更新)の間にグループ会社のGoogle Workspace導入を数社手がけたこともあり、今回は深い理解をもって取り組むことができ、また関連資料を調べることでよりさらに知識の幅を広めることができました。2年ごとの更新てちょっと辛いなと思っていましたが、2年間の管理者としての成長を実感しつつ更に知識を高める良い機会になったと思います。

ここは勉強しておくと良いかも

このエリアは受験を機会に問題を解いたり、マニュアルをよく読んでおくと今後の管理業務の糧になるなと思ったところです。決して試験に頻出するという意味ではありません。

メールセキュリティ
SPFやDKIM、DMARCなどは最近大量メール送信対策が話題になったこともあり、改めて自社の設定などを確認しておくきっかけにするのも良いですよね。

Context-Aware Access
Google Workspaceの中で私が最も好きな機能のひとつ Context-Aware Access。Context-Aware Accessで設定するアクセスレベルは、Google CloudのAccess Context Managerで管理されIAP(Identity Aware Proxy)に用いられるるものと共通しており、Google CloudとGoogle Workspaceに跨って利用される重要な設定です。

Vault
Vaultはコーポレートガバナンスやコンプライアンスを支える重要な機能で、それゆえに私も普段は触らない機能のひとつです。監査の監査「Vaultのログイベント」の機能があるのでそうやすやすとは触れられません。試験を機会に改めてVaultの各機能について確認しておくのが良いのではないでしょうか。

最後に

つい資格取得すること自体が目的になってしまいがちな資格試験対策ですが、今回は少しだけ前向きに取り組むことでGoogle Workspace管理者としてちょっと成長できた気がしました。そして合格記念Swagは定番のパーカーをオーダーしました。Google Cloudパーカーの上に別の試験でもらったGoogle Cloudフリースを羽織って、これまた別の試験でもらったGoogle Cloudバックパックを背負ってCloud Next Tokyo24に参加しようと思います。あ、Cloud Next Tokyo24って真夏の開催でしたね。やめとこ。

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