【MBSハッカソン2024】AppSheetを使って業務改善してみる

Tech Nexus Draft

はじめに

MBSハッカソン2024が2月上旬に開催されました。
今回は、どのようなテーマで、どのようなアプリを開発したのかをお伝えします。

今回の参加者

今回はMBSホールディングスのグループ会社から参加者を募り、24名の参加となりました。エンジニアだけでなく、編成や制作、人事部からも参加がありました!

1チームあたり3人、全部で8チームに分かれました。
(ちなみにチーム名はなぜか中華の料理名で決められていました。)

グループ会社や様々な部署から参加があったため、普段業務で関わりがない方や初めましての方と一緒に開発をするのが新鮮でした。

また、心強いサポーターが参加してくれました。
TBS:今村様、安原様

初めてAppSheetに触れる人も多く、「こうしたいのに上手くいかない・・・」という部分も多々ありました。そんな時に何度も助けていただきました。また、最後はプレゼンを通して審査もしていただきました。

さらに、Google Cloudの武市様も審査員として参加してくれました。

Google Cloud:武市様

MBSハッカソン2024の概要

テーマ

テーマは「いま、ここにある業務課題の解決」
1週間前からテーマは発表されていました。参加者は実際の業務を振り返り、改善したいものを事前にイメージしながら参加しました。

このテーマに対し、当日はノーコードアプリケーション開発ツールAppSheetを利用して、業務改善アプリケーションの開発に取り組みました。AppSheetではスプレッドシートやエクセルなどをデータベースとして使用し、アプリ開発ができるものです。またGmailとの連携も可能です。

このような普段業務で使用しているツールからノーコードでサクッとアプリ開発ができるので、プログラミング未経験者でも気軽にアプリ作成できる点が最大の魅力です。

今回のハッカソンではこのAppSheetを使い、抱えている業務課題を改善・解決できるようなアプリケーションの作成に挑みます。

スケジュール

参加者は当日、決められたチームごとにわかれて、チームビルディング・アイデアだし・アプリ制作・プレゼンまでを1日で行うという流れです。

今回は最後のプレゼン発表を通して、1~4位とGoogle特別賞が決まります。また、賞品も用意されていました。賞品ゲットを目指しチームで開発に挑みました。

開発アプリ紹介

ここでは各チームがどんなアプリを開発したのか紹介していきます。

チーム回鍋肉

チーム回鍋肉が開発したのは「番組バス乗車管理アプリ」

ロケバスに乗る人の出欠確認ができるアプリとなります。
スタッフに対してQRコードを渡しておき、点呼確認をする人はQRコードを読み取ることで誰が乗ったのかを把握できるという仕組みです。

あらかじめスプレッドシートに登録されているQRコードと、その人の情報が結びつくことで入力出来ます。

将来的には入館証をスマホで読み取って管理できたらということです。

AppSheetではQRコードを読み込む機能も簡単に搭載できる点に驚きました。また、この出欠確認があると現場に関わる部署へ来た時に助かるアプリだなと思いました。

チーム八宝菜

チーム八宝菜が開発したのは「スタメン入力作業代替アプリ」

MBSでは年末に全国高校ラグビーの配信があります。この配信ではスタメンの背番号と選手名入力作業が発生しますが、すべて手作業で行っています。そこで、この手作業で行っている部分を自動化したアプリを開発しました。AppSheetから写真をアップロードすると自動で読み取ってくれるというアプリです。

このアプリはGAS(Google Apps Script)を用いたOCR(Optical Character Recognition)で文字を読み取っています。

私も、高校ラグビーは地区決勝から全国大会まで配信業務として関わっており、その時に名前の手入力作業をしていました。他にも作業があるので、選手名が自動入力されるだけでもかなり効率化されると思います。
ぜひ実用化したいです。

チーム青椒肉絲

チーム青椒肉絲が開発したアプリは「倉庫見える化アプリ」

社内にはたくさんの倉庫がありますが、部署によって管理している倉庫が違います。しかし、実は同じものを買っていたり、倉庫の中が散乱していたり・・・というのが現状です。そこで、この倉庫に何があるのかを管理しておけるアプリを開発しました。

このアプリでは貸出依頼もできる上に、どこに何の部署があるのかというマップも載せています。

制作の同期からも、たまに「◯◯持ってる人いませんか…!」といったLINEが同期グループにくるので、みんなで協力して使っていけたらいいアプリだと思いました。

チーム天津飯

チーム天津飯が開発したのは「MモンGO」

会社にたくさん人がいるため、顔と名前を覚えるのが大変です。そこで、話したことのある人を登録できるのがMモンGOです。このアプリではあの人とこんな話をした、◯◯が好きというメモもしておけます。さらにその人のことを写真に撮って保存できます。社員を集めていくような使用感なのでゲーム感覚でコミュニケーションを図れそうです。

また、チーム天津飯はデザインも凝っていたチームでした。

チーム担々麺

チーム担々麺が開発したのは単発番組搬入スケジュール管理アプリの「スケcan」

編成担当としては規定の搬入スケジュールで番組を納品してほしいですが、何度も番組プロデューサーとスケジュールで意見の相違が生じることが。そこで編成担当がOA日時などの情報を入力すると、番組プロデューサーへ搬入スケジュール確認のメールが飛ぶアプリを開発しました。番組プロデューサーはメールを確認した後、メール内で「確認済み」というボタンを押すことで、編成担当も確認したことを把握できる仕組みです。

Gmailと連携したアプリ開発でした。必要事項を入力したと、メール送信ボタンを押すだけでメールが届くので、自動化したいメールに応用できそうだなと思いました。

とてもリアルなお悩みから作られたアプリでした。
こうした悩みから「改善のためにアプリを作ろう」というのがDXを広げるきっかけというコメントが、私は印象的でした。

チーム小籠包

チーム小籠包が開発したのは「届けスタジオへ!視聴者メッセージ」
私はこのチームで開発をしました。

Googleフォームより視聴者から意見をいただき、その意見をスタジオで読めるようにするアプリです。また、ラジオに多いですが読まれたメッセージにはプレゼントを発送する時のため、プレゼント発送担当にのみ入力された個人情報が見える仕様です。データベースとなるスプレッドシートでは、Googleフォームの回答が反映されるシートと、見える情報を絞るための権限付与用シートを作成して実装しました。

テレビだけでなくラジオまで、応用できたらと思います。

チーム油淋鶏

チーム油淋鶏が開発したのは「ちゃやろぐ」

全員が一度はぶつかる問題、「今日のお昼どうしよう」を解決するアプリです。写真付きでメニュー名とお店の場所を入力すると、他の人が投稿したものも閲覧できる仕様です。ここではアプリ内からGoogleマップにて位置も確認できます。また、昨日何を食べたか入力すると、当日はジャンルが被らない料理を紹介してくれます。

さらに、「健康診断を控えてて・・・」、「口内炎できてるんです」にも対応できるアプリにしていきたいとのことでした。

写真付きなため、UIがInstagramに近いのでカジュアルに使えそうです。また自分のいろんな要望を汲み取ってもらえるようになったら面白そうです。

チーム麻婆豆腐

チーム麻婆豆腐が開発したのは「取引先情報 引き継ぎアプリ」

名刺 + αを保存しておけるアプリです。社内担当者は誰か、お中元やお歳暮の不必要も残せておけるものです。また備考欄もあるので、共有しておきたいものも記せます。営業にとって貴重なデータを残しておけるので、引き継ぎの際にも助かるアプリとなります。

私も営業へ現場研修に行きましたが、1人あたりのクライアント数がとても多くて驚いた思い出です。なので色んな情報を一元管理し、共有できる、そんなアプリがあると良いだろうなと思います。

結果発表

どのチームも実際の業務課題から開発に挑みました。色んな課題、色んな発想、色んな実装が出てきました。

審査員の方々による投票により、この中から1~4位とGoogle特別賞が決まりました。

まず4位から。4位の賞品は仕事を彩る素敵なグッズです!4位に選ばれたのは・・・

倉庫見える化アプリを作ったチーム青椒肉絲!!

続いて3位の賞品はちょいのみセット!1番参加者の反応が良かった気がします。3位に選ばれたのは・・・

スタメン入力作業代替アプリを作ったチーム八宝菜!!

続いて2位の賞品はイカしたTシャツ!2位に選ばれたのは・・・

MモンGOを作ったチーム天津飯!!

続いてGoogle特別賞の賞品はGoogle Cloud Duet AI & Google Workspaceクッキー!

Google特別賞に選ばれたのは・・・

届けスタジオへ!視聴者メッセージを作ったチーム小籠包!!

美味しく頂きました。

最後に、1位の賞品はPCバッグ&トートバッグ!見事1位に選ばれたのは・・・

スケcanを作ったチーム担々麺!!

チーム担々麺のみなさんおめでとうございます!

最後に

AppSheetを使っての開発は、とても手軽にできることを実感できました。
また、今回はMBSだけでなくグループ会社の方々や、様々な部署から参加していたので、それぞれの課題解決アイデアを聞けたことも刺激的でした。ハッカソンと聞いた時はもっと堅苦しい雰囲気だと思っていたのですが、とても柔らかい雰囲気で行えたため開発も進めやすかったです。

「あの業務にAppSheetを活かせそう!」といったものもあるので、活用していけたらと思います。

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