Google Workspace事例コンテスト2025で最優秀賞、優秀賞、オーディエンス賞をトリプル受賞!

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毎日放送から3名が受賞! Google Workspace活用事例をご紹介!

こんにちは。毎日放送の中です。

今回は、2025年5月30日に開催されたGoogle Cloud公式ユーザー会Jagu'e'r主催の「Google Workspace事例コンテスト2025」において、毎日放送から3名の社員が登壇し、最優秀賞、優秀賞、そしてオーディエンス賞を受賞することができましたので、ご報告いたします!

このコンテストは、Google Workspaceを活用して業務改善や新しい働き方の実現に貢献した事例を表彰するもので、毎日放送からは下記の3名がそれぞれの取り組みについて発表してきました。

最優秀賞: 中村 周平(東京支社 総務部)

優秀賞・オーディエンス賞: 中 理乃(デジタルストラテジー局)

優秀賞: 石橋 迪也(デジタルストラテジー局)

ここからは、各社員が発表したシステムの概要をご紹介します!

煩雑な見積管理業務を8割改善!Gemini API活用による営業支援ツール

最優秀賞:中村 周平「GASとGemini APIとAppSheetを用いた営業支援ツール」

最優秀賞を受賞した中村からは、テレビCM営業における見積書の情報整理を効率化する営業支援ツールについて、発表しました!

【従来の課題】

テレビCMの営業部門では、各広告代理店からフォーマットの異なるExcelの見積依頼書が毎日メールで送られてきます。

これまでは、営業担当者がこれらのファイルを開き、必要な情報を手作業でスプレッドシートに転記・集約していましたが、この作業は非常に煩雑で時間がかかり、内容のプレビューにも手間がかかるという課題がありました…

【解決策とシステム概要】

そこで、この課題を解決するために、Google Apps Script(GAS)、Gemini API、AppSheetを組み合わせたシステムを開発しました。

仕組みは非常にシンプルで、営業担当者が見積書を返送する際に、特定のグループアドレスをCCに入れて送信するだけです。

このメールの受信をトリガーに、GASが添付されたExcelファイルを自動で抽出し、PNG画像へと変換します。

次に、Gemini APIのマルチモーダル機能(画像とテキストを統合的に認識可能)を活用し、フォーマットが異なる見積書からでも「クライアント名」「期間」「見積額」などの必要情報を正確に抽出します。

抽出されたデータは自動的にスプレッドシートのデータベースへ登録され、最終的にAppSheetで構築したアプリケーション上から、誰でも簡単に見積情報を一覧・プレビューできるようになります。

この仕組みにより、これまで手作業で行っていた情報集約業務が完全に自動化され、作業時間が約5分の1(80%カット)になるなど、大きな成果を上げました!

速報がカギ!スプレッドシートの「AI関数」でニュース原稿を自動生成

優秀賞・オーディエンス賞:中 理乃「AI関数を活用したニュース原稿自動生成システム」

私からは「AI関数を活用したニュース原稿自動生成システム」として、報道現場の迅速な情報発信を支援する仕組みを発表してきました!

【従来の課題】

Webニュースの世界では「速さ」が非常に重要です。
事件・事故が発生した際、警察などから送られてくるPDFや画像、手書きメモといった多様な形式の情報から、Webニュースの「下書き原稿」を一刻も早く作成する必要がありました。

【解決策とシステム概要】

そこで開発したのが、Google Workspaceの標準機能と生成AIを組み合わせ、ノーコードで迅速なニュース原稿生成を実現するシステムです!

GmailやGoogle Chatで受信した事件・事故情報ファイルは、GASによって自動的に検出・取得されるようにしました。

次に、生成AIを使用してファイルの内容を解析し、「発生場所」「日時」「事件概要」といった主要な情報を抽出し、スプレッドシートにデータを保存します。

ここで、このシステムの最大の特徴は、スプレッドシートに新たに追加された「AI関数」を活用している点です!

=AI(“プロンプト”, 対象のセル範囲)という簡単な関数をセルに入力するだけで、抽出された情報を基に、AIが瞬時に「見出し」「リード文」「本文」の整った形式のニュース原稿を生成してくれます。

プログラミングの知識がなくても現場の担当者が自らプロンプトを修正し、原稿のトーンやスタイルを柔軟に調整できるため 、開発者に頼ることなく、現場主導での継続的な改善が可能になります!

もし、AI関数に少しでもご興味がおありの方は、プログラミング不要!Googleスプレッドシートに新登場した「AI関数」の活用術という別の投稿でも魅力をたくさん語っておりますので、ぜひアクセスしてみてくださいね。

「あの書類どこ?」を解消!GASで実現する社内申請・文書の一元管理

優秀賞:石橋 迪也「社内の申請コンテンツの一括管理・フロー統一化」

石橋からは、社内に散在していた申請関連の文書や手続きを一元管理し、業務フローを統一するシステムについて発表しました!

【従来の課題】

これまでは、交通費精算やアカウント作成などの各種申請書やマニュアルが、部署ごとに作成され、社内サーバーで管理されていました。

そのため、情報の更新や管理をすべて情報システム部門が担っており、多大な手間がかかっていました。

また、申請方法もExcelファイルをメールで送ったり、紙で提出したりとバラバラで分かりにくいという課題もありました…

【解決策とシステム概要】

この問題を解決するため、Google DriveとGASを活用して申請フローを刷新しました!

まず、すべての申請コンテンツをGoogle Driveに移行し、用途に応じてフォルダを階層化しました。これにより、各部署の管理者が自分の部署に関連する文書を直接編集・管理できるようになります。

次に、GASを用いてGoogle Driveの更新状況を定期的(10分ごと)にチェックし、変更があったファイル名やリンクなどの情報を自動でGoogle Sheets(スプレッドシート)に記録する仕組みを構築しました。

さらに、このスプレッドシートを基盤として、GASのWebアプリ機能で「MBS社内文書サイト」という動的なポータルサイトを生成します!

また、承認フローを統一するために、Google Formsの回答をもとに上長へ自動で通知メールを送信し、そのメール上で承認・否認の操作ができる独自アドオンも開発しました。

これらの仕組みにより、情報システム部門の負担を大幅に軽減するとともに、全社的な申請業務の効率化と標準化を実現しました!

今後の展望と毎日放送の挑戦

今回の受賞は、毎日放送が推進するDXの取り組みが現場の課題解決に役立ち、成果を生み出していることの証しではないかなと思っています。

ご紹介した3つの事例は、いずれもGoogle Workspaceの機能を最大限に活用し、社員自らの手で開発・改善を進めてきたものです。

今後も、今回の受賞を励みにして、現場の「もっとこうだったら」をどんどん形にできるように、エンジニアが一丸となって挑戦し続けていきます!

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