Google Vidsでお手軽ビデオ制作

こんにちは。樋口です。
4月の記事でラスベガスで開催されたGoogle Cloud Next’24について紹介しました。その中でも注目していたGoogle Vidsが弊社環境でも使えるようになりましたので、早速ご紹介します。

Google Vids

Cloud NextでのGoogle Vidsについては Google Cloudのブログでも詳しく説明されています。Google Workspaceの1つのサービスで様々な資料から動画の制作を行うことができます。
上記のブログによると、"Vids is your video, writing, production, and editing assistant, all in one."だそうですね。昨年くらいから偉くもないのにたくさんのアシスタントが身の回りに増えていて非常に頼もしいです。

CanvaのようなSaaSのプロダクトも増えてはきましたが、やはり動画を作ろうとすると「各作業環境にアプリケーションをインストール」「素材はローカルにある」、というような状況はまだまだ多いのではないでしょうか。身軽に動き回りたい私にとっては、Google Workspaceの1つのサービスとしてブラウザで使えるという時点で既にワクワクするものとなっていました。

Tech Nexusの紹介ビデオを作ってみる

今回Google Vidsを触ってみるにあたって、このブログも活動の1つであるMBSの有志の勉強会である Tech Nexusについての紹介ビデオを作ってみることにしました。
まずは動画のアウトラインを作るために、Google Docsに書いたTech Nexusの紹介文を準備しました。

今回はVidsを使ってみることが目的だったのでわざわざ紹介文を書きましたが、例えば文字や写真だけで作られた説明文書やプレゼン資料から動画を作るといった場合にはそのような準備は必要ないかと思います。
なお現時点では日本語には対応していません。日本語のドキュメントを読み込ませると、言語がサポートされていない旨の表示がされます。

さて、英語で書かれたTech Nexusについての紹介文を読み込み、使いたいスタイルを選択すると、以下のようなアウトラインが自動で作成されました。ここまでおよそ30秒。非常に早いです。

もちろんこれだけでは不十分な出来ですが、便利な点をご紹介します。
まずここで使われている画像・動画・音楽は全てGoogleが準備したStock Mediaにあるものなのでユーザーは準備する必要はありません。ストーリーに応じたコンテンツが自動で選ばれており、今回の場合だと8割程度はそのまま使っても違和感のないものでした。もちろん必要に応じて自分で用意したコンテンツに変更したり追加したりすることも可能です。

他には内容にしたがって説明文(Scripts)が作られる点です。ソースとなるDocsの内容を元に、ストーリーに適したScriptsが作られます。

これらはAI Voiceoverによって自動的にナレーション音声として動画に付加できます。AIによる音声は様々な声色が準備されていましたので、内容に応じて変更することが可能です。
さらに凄いのが自分の顔と音声をその場で追加することも可能です。わざわざ別撮りしてアップロードする必要もなく、その場でScriptsの読み上げのサポートまでしてくれます。今回は私の英語よりもAIの発音の方が優れているのですべてAIを採用しました。(最後の方は読み上げている私の映像だけ使っていますので違和感満載の口パクをお楽しみください)

また、当然ですが他のGoogle Workspaceのサービスと同様に共同編集も可能です。コメントで指摘をしたり追加のパートごとに修正を行うなどすることができると便利ですね。

完成したビデオはこちら

完成したビデオはこちらです。Docsを読み込ませてからここまでにかかった時間は、いろいろ触りながらも15分でした。慣れればもっと早くできると思います。

ソースとなるファイルから動画のアウトラインを作ることが魅力のVidsですが、現時点では日本語対応していないので多くの日本のユーザーは少し工夫が必要かと思います。一方で自動でアウトラインを作らなくてもテンプレートから作成していくことも可能なので、簡単な動画を作るサービスがGoogle Workspaceに登場したという意味では使いどころはたくさんあるのではないかと思えるサービスでした。今後は他社の発表などでも目にする機会があるかもしれません。

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